腰椎分離症・分離すべり症

脊椎分離症・すべり症の手術方法、入院日数、保険適用の有無などをご案内いたします。

脊椎分離症・すべり症

脊椎分離症とは

脊椎分離症というのは、脊椎の関節突起間部といわれる部位で本来つながっているべき骨の連続性が絶たれてしまっている(分離している)疾患です。主に5番目の腰椎に生じ、スポーツを行なう成長期に多く発症することから、原因は腰にかかる繰り返しの外力による疲労骨折と考えられています。

症状

本疾患の主な症状は腰痛ですが、運動時には腰痛があっても普段はあまり症状がないことが多いため、放置される例も少なくありません。

治療方法

早期にコルセットやギプス固定などの適切な保存的治療を行うことで、骨折した部分の癒合が期待できます。早期診断にはX線だけでなく、CTやMRIなどの検査が必要です。したがって、お子さんに運動時の腰痛が生じた場合は早期に受診することが大切です。分離症が放置された場合、隣り合った脊椎との間の安定性が損なわれてしまうため骨と骨との位置関係にずれが生じることがあります。この状態を脊椎分離すべり症と言います。すべりがひどくなると下肢の痛みやしびれが出現することもあり、時に手術が必要となることもあります。特に骨の成長が不十分な若年者にすべりが生じやすいと言われています。したがって早期の適切な診断と治療が重要です。

手術法1 分離修復術

保存治療で分離部が癒合せず、腰痛などの症状が強くて学業や日常生活に支障が大きい場合に分離部に骨移植して癒合させる手術です。

手術法2 後方椎体間固定(TLIF)

分離すべりとなり神経の圧迫が強い狭窄症に進展した場合に行う手術です。
(手術法の詳細は脊柱管狭窄症の手術治療をご参照ください)