腰椎変性後側弯(成人脊柱変形)

脊柱変形(思春期脊柱変形、成人脊柱変形)の手術方法、入院日数、保険適用の有無などをご案内いたします。

脊柱変形(思春期脊柱変形、成人脊柱変形)

症状

徐々に進行し、大きく弯曲した脊柱のため、整容的問題、起立時のバランス不良、高度の腰背部痛をきたします。大きくは思春期に進行する思春期側弯症と高齢者に多い変性後側弯症に分けられます。思春期側弯症の場合30度を越えて進行する場合、変性後側弯症の場合は腰曲がりや腰痛や爬行のため高度のADL障害がある場合に変形の矯正手術の適応があります。
特に高齢者の場合、このような手術は侵襲の大きく、リスクの高い手術として敬遠されてきました。しかし、下記のような低侵襲手術法を導入することで侵襲やリスクを低減することが可能であり適応は広がりつつあります。(図14)
腰が曲がってきて痛みが取れずお困りの方はあきらめないで是非ご相談下さい。
後弯(腰曲がり)が高度になると、みぞおちが常に圧迫された状態になり逆流性食道炎などの内臓合併症を併発しやすくなります。

治療方法

診断や後側弯によるバランス障害を脊柱立位全長Xpで評価します。

実際には胸椎や腰椎のカーブやバランス状態をCobb角、PI-LL、SVAなどの数値化された値で評価することになります。

手術方法

変形を矯正してインストルメントで固定する手術を行います。
手術は上記説明で術前数値化された値が理想の値に近づくように計画されます。
1)前方後方法による2期手術
手術は初回XLIFやOLIFを行い、2回目に後方から側弯症手術を行います。
後方からのスクリューはオープン法でなく経皮法(PPS)で挿入します。
2)後方から側弯症手術
オープン法で後方のみで矯正固定手術を行います。
3)骨切り術(PSO)
手術侵襲が高度ですので適応を限って行っています。